岡本正之 ： アダージョとアレグロ東京都交響楽団の首席奏者を務め、長年にわたり日本を代表するファゴット奏者として高い評価を受けている岡本正之の2枚目のアルバム。前回の20世紀フランスの作品に続き、今回は19世紀のロマン派作品。ロマン派の作曲家たちが追い求めた“歌”を堪能できる一枚。
卓越したテクニックと暖かく優美な音色の魅力で聴き手を惹きつけて離さない岡本さん。
今作では、作品の際立った音楽性により、様ざまな楽器で愛奏され続ける名曲を採り上げ―
ファゴットという楽器¨のため¨のみならず―ファゴット¨によって¨、ロマン派の作曲家たちが追い求めた¨歌¨を奏でている。
ファゴット奏者の域を超えた¨音楽科¨として、作曲家が自ら信じるもの、愛したものへの賛美を高らかに歌い上げたロマンティシズムを体現しているのだ。
（いわきアリオス音楽部門学芸員／小金井音楽談話室ディレクター 足立優司）
【収録曲】
シューマン：アダージョとアレグロ 作品70
ウェーバー：アンダンテとハンガリー風ロンド 作品35
ダヴィッド：コンチェルティーノ 作品12
ヤコビ：序奏とポロネーズ 作品9
カリヴォダ：モルソー・ド・サロン 作品230
シューマン：３つのロマンス 作品94
ブラームス：ひばりの歌 作品70-2
